テナーを初めとする様々な人ならぬもの、そして人間達が共に暮らす団地。 森の奥にあって普通の人には辿り着くことも見ることもできない。 テナーの力もプラスされ、謎に包まれた不思議なこの団地には、様々な人ならぬものが集まってくる。 人間はこの団地に選ばれた者しか入れず、その者達は決まって過去に傷を覆っている者、今もそれを引きずって生きている者達だった。
種族:竜人 性別:♀ 年齢:18歳 通称:エミリー 竜人族の末裔 国がかかえきれなくなった大量のゴミを秘密裏に 日本より離れた孤島に捨て始めた。 その島とても美しい場所だったが エミリーを含めそこで暮らしていた竜人族の肌は汚れにより緑色に変化し、汚染されたものは空気だけでなく、動植物や食べ物にも影響を及ぼした。 次々と仲間が倒れていくなか一人国への憎しみを込めて海へ飛び込むが、カラクリ団地で目が覚める。 竜人族とは 人の姿をしているが 美しい翼竜の姿になることができる。 昔、竜の心臓を食べた者が現れ竜人へと進化を遂げたのが一族の始まりと伝えられている。
種族:モノアイ 性別:♂ 本名:不明 人間界に迷い込んでしまい 森をさまよっている時にキュリオと出会う。 カラクリ団地に案内され、住民に。 とても臆病で注意深い性格。 人間でも人外でも初対面の反応は大げさなくらいに警戒する。 キュリオのことをよく頼っている。 人間界に来てから絵を描くことを覚え、描くことが大好きになる。
種族:人間 性別:♂ 年齢:14歳 本名:不明 生まれてまもなくで森に捨てられる。 泣き声を聞いて見つけだしたテナーに保護され、カラクリ団地で住人たちに育てられる。 やんちゃで好奇心旺盛な少年に育つ。 ケアの一番の理解者であり親友。 団地の住民のために買い出しに出かけたりと、人間界のものは彼が持ってきたものが多い。
種族:人間 性別:♂ 年齢:15歳 通称:九(いちじく) 中学2年生 成績優秀 家庭では両親の喧嘩、虐待を 学校ではいじめを受け続けるという凄惨な日々を送っていた少年。 家出をし、誘われるようにカラクリ団地へ辿り着いた。 心から笑うことが出来なくなってしまったため、いつも口のマスクをつけている。 2つ年上に兄がいて、兄と遊ぶことが大好きだった。 しかし兄が交通事故で他界。 それ以来制服は兄の着ていたものを着るようになる。 実の中に小さな花をつけ、外からは花が咲いていることが確認できない無花果(いちじく)の花を自分に似ていると思うようになる。 それ以来自分のことを九と書いていちじくと名乗るようになる。 (九が1字でいちじく。実際に存在する読み)
種族:ロボット 性別:♂ 総司が最初に作ったロボット。 命が芽生え、心を持つ。 他のロボットや無機物に命を宿すことが出来る不思議な力を持つ。 その原因はわかっていない。 様々な経路で人間界に迷い込んでしまった“人でないもの”を引きつける力もあり、仲間として受け入れている。 仲間はどんどん増え、総司の残した小屋だけでは生活が困難になったため、カラクリ団地を作った。 不思議な力で団地を生み出したのか、団地を思い描いた途端に出現させたという。 テナーの能力はテナーでさえも理解してない。 団地の住人からは非常に頼られていて 父、母のような存在。 動物もよく、懐き花の世話が趣味
種族:人間 性別:♂ 年齢:54歳 通称:博士 ミノルの父。発明家。 発明家の実力は天才的。 カラクリ団地が出来る前、その場所を見つけ、小屋を作り密かに研究を続けていた。 その小屋で心を持つロボット“テナー”を作った。 カラクリ団地にいる他のロボットも彼が作ったものに、次第に命が芽生えた。 家族が出来まもなく妻が病気で倒れ、 テナーにその土地を託し去った。 五年後、妻が他界し 精神的に追い込まれる。 娘は絶対に失いたくない、一生愛したい、と 『朽ちることのない永遠の生命』として機械化に臨む。 左半身の機械化に成功するが ミノルの逃亡により行方を探している。
種族:人間→半サイボーグ 性別:♀ 年齢:16歳 通称:ミノル 母が死んで以来おかしくなった発明家の父に『朽ちることのない永遠の生命』を手に入れるため機械にされた少女。 奇跡的にも左半身の機械化に成功したが 恐怖で逃げだし、カラクリ団地に迷い込む。 機械化により “触覚”“痛覚”“温度覚” からなる「表在感覚」 そして「味覚」を失い、 生理現象も起こらない身体となる。 哀しい運命を背負った少女。
種族:人間 性別:♂ 年齢:16歳 通称:コウ 物心ついた時には父は写真のみ知る人物で、母と二人で暮らしていた。 高1の二学期半ばに母が病気で他界。 その後学校を辞める。 途方に暮れ独りさまよっている時 キュリオとケアに出会い カラクリ団地に案内される。 カラクリ団地での様々名出会いや出来事が彼を変えていく。